くじゅう西側の山々

三俣山(みまたやま)

標高 1744.8m

三つの頂があるように見えることから、この山名が付いた。実際には主峰のほかに、南、西、北の三峰がある。五月にはツクシシャクナゲが斜面に咲き乱れ、多くの登山客の目を楽しませている。六月のミヤマキリシマはさらに見事。すがもり越からのルートが一般的であるが、雨ヶ池、坊がつるからのコースもある。坊がつるからのコースは直登となるので、上級者向き。
画像提供:板井 博さん

硫黄山(いおうざん)

標高 1580m

今なお活発に活動を続ける活火山であり、かつては硫黄の採取が行われていた。1995年に約250年ぶりに水蒸気爆発をおこし、付近の登山道は立ち入り禁止となったが、1年半ほどで小康状態となり、麓の北千里ヶ浜の禁止は解除となった。しかし、付近を通過する時は有毒ガスに注意が必要。周囲はガスのために草木は育たず、くじゅうの中では異様な光景を創り出している。また、煙が高く上がれば翌日の天気は晴れ、低くたち込めると雨といわれている。

星生山(ほっしょうざん)

標高 1762m

紅葉の時期には見事な姿を見せる。牧の戸峠と久住山の中間から登山道が伸び、自然と登ってしまいそうになる山である。麓には西千里ヶ浜がひらけ、久住分かれ付近には、ロッククライミングのトレーニングや遭難救助訓練としても利用される星生崎と呼ばれる岩場がそびえる。山名の星生は、仏教用語の法性からきているといわれている。
画像提供:板井 博さん